旧姓横島・極楽大作戦!!
五話
太陽が沈む頃、西の空が赤く見える、昼と夜の一瞬の隙間。
彼女が好きだと言った、夕焼け。
俺の事を初めて認めてくれた。
俺の事を愛してくれた女性。
「ルシオラ」
純粋な力を求めていた俺を、人外となった俺を、優しく見守ってくれた。
弱かった俺を、癒してくれた。
年上なのに年下のような女性。
どんな事があろうとも護ると誓った人。
「冥」
六道は、何処か遠くをみている。
「星の数ほど人がいて、星の数ほど出会いがある。
そして、別れ・・・・・・・・。」
一息。
「ルシオラ、冥。
俺は―」
「―パパさ〜、もうちょっと頭使ったほうが良いよ」
「今回の事だって、私達が何とかしなかったら、冥子姉さん達の存在自体消えてた可能性高いよ」
グサッ!!
「お・・・・俺は、間違っていたのか。
ルシオラ・・・・・冥・・・・」
「余り考えず行動するのは如何かな〜」
ザクッ!!
「お兄ちゃんって、先の事を考えてないよね〜」
メキッ!!
「服装は黒アキトっぽいんだけど・・・・」
「頭の中は、ゲンドウパパ?」
クリティカル!!
「蛍、ひのめ・・・・・」
「私達に感謝してよね♪」
「そうそう♪」
蛍とひのめが何をしたのかと言うと。
六道達がいた所が消滅しないよう、神・魔族に【お願い】したのだ。
六道が横島に対し言っていたように、過去は1つだか未来は幾つか存在している。
例えるなら、木。
木の根本は1つ、しかし枝は数多くある。
今回神・魔族が施した処置とは、枝を切り、それを1つの木へと成長させる。
つまり、同じ世界から平行世界に変えたのだ。
何故なら、六道達がここに加わった事で、六道がいた未来と同じ様になる可能性は皆無になる。
理由としては、六道がいた場所には、六道と同じ人物がいなかったからだ。
今この場所、この世界には横島忠夫・六道忠夫という同じ人物がいる。
しかし、六道のいた場所には六道は一人しか存在してなかった。
・・・・・・・
・・・・・
・・・
・
「つまり、俺が来た時点で未来が変わってしまった。
それにより、俺のいた場所が消える。
蛍とひのめが神・魔族に【お願い】して、消える世界を平行世界に変えた。
よって、冥が助かるって事か?」
「うーん、まっ、そんな感じかな」
「そだね」
「と、言う事は、ここの俺、つまり横島を抹殺しても問題ないって事だよな」
酷く危ない事を口走ってる。
「・・・・たぶん、大丈夫だよ」
「お兄ちゃん、でもなんで?」
「冥に不埒な真似をした時に、斬っても良いかどうかの確認だ」
・・・・・・
(やっぱりパパって・・・・)
(冥子姉さん事になると・・・)
((容赦ないね))
六道に聞えないよう会話をする。
「でも、何でお義母さんはここに来れたんだ?」
六道女史(未)は、話が終わったら帰ってしまった。
帰る前に、六道から文珠を幾つか奪って・・・・譲って貰っていた。
「神・魔族なら可能だよ、平行世界に行くことも・・・・。
人間界と違い、神・魔界には存在しないからね、平行世界は」
(それにしても、流石六道のおばさまね。
ここまで来て冥子姉さんとお兄ちゃんをくっつけようとするとは。
ママが、敵に回したくない人bPって言ってた意味がよくわかったわ。
でも、ママと六道のおばさまは協定を結んでるから、私が2号さんになるのはOKなんだよね。
ママ、私を応援しててね♪
お兄ちゃんを絶対にGET!してみせるから!!)
美智恵は、美神に六道を・・・・・と考えていたのだが、美神が素直になれず、断念。
次女のひのめに期待するものの、ひのめは赤ん坊、ひのめが成長するまで六道が一人身ってのはありえない状況だった。
なら正妻を諦め、2号さんを狙わせる。
その為には、2号さんの存在を認めてくれそうな人を六道と結婚させる必要がある。
で、六道女史なら申し分ない。
冥子を応援(行動や特別授業も含む)するかわり、ひのめの事を黙認する。
コレが、美智恵が六道女史と協定を結ぶ事になった理由と内容。
ちなみに、ひのめの初恋は六道で、冥子は六道女史の説得(脅迫)で納得済みなので問題は無い。
ただし、六道はこの事を知らない。
「まっ、詳しい事はどうでも良いが、とりあえず、俺たちがここにいても何も問題ないんだろ?」
「そゆこと♪」
「ねえパパ〜(はあと)
ママの事、どうするの?」
「冥・・・・か」
六道が最後まで粘って交渉した結果、「此方から結婚の強制はしない。それは、冥子の意思に任せる。ただし、どんな事があっても冥子を守る事」って事で可決。
六道は
(もともと、冥を傷つける輩は即刻私刑だし。
それに、お義母さん達は冥の意思に任せるって言ってたけど、他の奴に惚れるって事は考えていないのか?)
って事を考えていたりした。
一方、蛍・ひのめペアは
(パパって、絶対わかってないね)
(そうそう、アレって騙されてるよ。
冥子姉さんが迫って来たら結婚しろ、って言ってるようなものだし)
(ママって絶対にパパに惚れるよ〜♪)
(お兄ちゃんだしね♪
それに、六道のおばさまは、冥子姉さんにいろいろ吹きこむだろうし・・・・・)
((まっ、私には関係ないか))
と、非常に六道思いの御二方でしたとさ。
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