旧姓横島・極楽大作戦!!
十話


「フェザー・ブレット!!」

 ビュッ!!

「ウザイっ!!」

 バシッ!!

 ハーピーの羽根を神通棍で叩き落す。

「ああーーっ、もう!!
 あんた、いい加減、降りてきなさいよ!!
 殴れないじゃないの!!」

 ゲス!!ゲスッ!!

 ハーピーが、空から羽根を投げているので、美神は防戦一方だ。
 ハーピーの代わりに、横島でストレス解消はしているのだが・・・・・。

「ひ・・・・・ひどひ・・・・」

「黙れっ!!」

 ベキッ!!

 横島の意見は、当然無視された。

「次々いくじゃん!!
 フェザー・ブレット!!
 フェザー・ブレット!!
 フェザー・ブレット!!」

 ビュッ!!ビュッ!!ビュッ!!

「ちぃ!!」

 バシッ!!バシッ!!バシッ!!

「このままじゃ、こっちが不利だわ・・・」

 美神からは一切攻撃が出来ずにいる。

「まっ、あんたもよくやったようだけど、そろそろ決めるじゃん!!」

 今までのように1枚の羽根ではなく、複数の羽根を指に挟んでいる。

「フェザー・ショットガン!!」

 ビュビュビュビュビュッ!!!!

「それ反則よぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 1つなら防げるが、片手に4枚、計8枚の羽根は無理である。
 しかし、諦める事はしない。
 諦めたら、そこで終ってしまう、だから、決して諦めたりしない。
 自分が助かる為には・・・・・・・・・例え、尊い犠牲があったとしても。

「横島バリアァァァァァ!!」

「ちょーっと、待てぇぇぇぇ!!」

 先程まで、ストレス解消用?に殴っていた横島を自分の盾として使用する。

「ス、スーパー・ウルトラ・デラックス・ハリケーン・・・・・って、何でもいいから守ってくれぇぇぇぇ!!」

 キィィィィィィィィィィィィィン!!!!

 ズガガガガガガガ・・・・・・!!

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ん?
 た、助かったのか?」

 横島は目を開け、今の状況を確認する。

「なっ!!
 何だこれっ?」

 横島の前に、薄い膜のようなものがある。
 膜の少し先には、ハーピーの羽根が刺さっていた。

「どーやら、助かったようね」

 横島が無事なら、無論、美神も無事である。

「・・・・・・何それ?」

「さあ?」

 美神も、膜の正体はわからなかったようだ。

「フェザー・ブレット!!」

 ビュッ!!

「「へっ!?」」

 助かった喜びで、ハーピーの事を一時的に忘れ去っていた2人。
 しかし、また危機に陥っている。

「わぁぁぁぁぁ!!
 ちょい待てぇぇぇぇ!!」

「ならばもう一度!!
 横島バリ―」

 再び横島を盾にしようとする美神。
 それよりも早く、横島がハーピーに腕を向けた(来るなー!!って手を振ってる)と同時に、膜が動いた。
 膜は、横島とハーピーの間に入り込み、横島よりも先に羽根と激突する。

 ・・・・ビヨヨォォォォン!?

「「「はいっ!?」」」

 見事、美神・横島・ハーピーの声が重なった。
 羽根は、膜を少しだけ押した後、跳ね返っていった。

「今の跳ね返ったわよね?」

「そっすね」

「見た感じ、柔らかかったわよね?」

「そっすね」

「あれって、横島クンが出したのよね?」

「たぶん」

「もう一度聞くけど、あれ何?」

「さあ?」

 ・・・・・・・・・・・・・

「あたしを無視するな!」

「あっ、ごめん」

「つい・・・・」

 余裕だね、あんた達。

「もう一度!!
 フェザー・ブレット!!」




 一方、六道達は

「六道さん、あれってなんですか?」

「サイキック・ソーサーの応用だろう。
 ソーサーを展開し、拡大。
 そして、硬くするのではなく、柔らかくしたんだろう。」

「?」

 あんまり、理解できないようだ。
 れーこも、六道に抱きかかえられたまま、考えている。

「そーだな。
 んと、ゴムゴムの風船で、大砲の弾を跳ね返す感じだ・・・・」

「それならわかるよ」

「・・・・・何となくですが」

 ゴムゴムって・・・・・

「それにしても、俺は使えんぞ、あれは。
 人間、追いつめられたら、何だって出来るみたいだな。
 今回は、それで成長したし」

「えっ!?
 六道さんって、あれ使えるんじゃないんですか?」

「使おうと思えば、使えるぞ・・・・・・・たぶん。
 けど、あんまり使いたくないな・・・・・変な音してたし」

「・・・・・(汗)」

「びよよぉ〜ん、ってなってた」

 手を伸ばしたりして、音を表現しているのだろう。
 微笑ましい光景だ。

「六道さんは手伝わないんですか?
 美神さん達じゃ、あそこまで届きませんよ」

「大丈夫だよ。
 危なくなったら助けるし。
 それに、人に頼った戦いは駄目だ。
 それじゃ、人は成長はしない」

「はぁ、そうゆうもんですか?」

 肯定とばかりに、首を上下させる。

「でもまあ、大丈夫だよ。
 援軍がきたようだし」

 六道が指した方を向く。

「ママ〜!」

「美神さんのお母さん?」

 美神美智恵、只今参上!
 手に持っているのは、退魔札に霊体ボウガン。
 遠距離対策もバッチリだ!

「勝負あったかな」




「ハーピー、あなたがまいもどってくるなんて・・・・私のミスだわ。
 今度こそ退治してあげるわ!」

 バシュッ!!

 零体ボウガンを撃つ。

「貴様・・・・・!!」

 新たな羽根を準備しつつ、回避する。

「娘に手出しはさせません!!」

 退魔札を構える。

「遅いじゃん!!
 そんなのより、あたいのフェザー・ブレットのほうが早い!!」

「そうはさせるかっての!!」

 ゴォォォォ!!

 神通棍を手槍の代わりとし、ハーピーに向け投げつける。
 神通棍は、物凄い勢いで飛んでいった。

 メキッ!!

「がはっ・・・・」

「退け、妖怪!!
 今度こそ、二度と戻ってくるなっ!!」

 バシィィィィィイッ!!

「ギャァァァァァァァァ!!」

 退魔札が当たり、ハーピーは徐々に消え去っていく。

「ちぃ、これで終わりだと思うんじゃないよ・・・・。
 あたいたち魔族は、組織的にあんたたちを狙ってるんだ!!
 いずれ次の刺客が・・・・・・・」

 消え去る寸前に、負け惜しみを言う。
 そんな台詞言っちゃ駄目だって、負けちゃうよ。(笑

「それがどうしたってのよ・・・・!
 私の娘はそんなにヤワじゃないわ!
 そうでしょ令子。
 もうあなたはママがいなくても、自分の力で立てるわね?」

 振り向き美神を見据える・・・・・・・が。

「ハーピー!!
 ちょっと戻ってこーい!!
 全然殴り足らないわよ!!
 もっと私に殴らせろぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 ゲス!!バキッ!!ゲシッ!!メキッ・・・・・

 ハーピーの代わりに、横島をボコっていたりする。

「れ・・・・・令子?」

 美智恵さん、報われてないね。

「ああぁぁぁぁぁっもう!!
 ストレスが溜まるわね!!
 私が何したってのよ!!」

 ゲシゲシゲシゲシゲシ・・・・・・

「うううっ・・・・・。
 今回俺は何をした!!
 なんもしてねーぞ!!」

 横島が一番不憫なんだけど・・・・。




「み、美神さん・・・・・?」

「おねーちゃん?」

「哀れ、横島」

 哀れって、あんた一応自分の事でしょ?
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