旧姓横島・極楽大作戦!!
六道さんち 02話


 青く、何処までも広がってそうな空。
 空で忙しく動き回っているのは、丸っこい物体。
 その物体は、ミサイルで周りの建物を破壊している。
 周りには、何故か文字が浮んでいる。
 その文字は<只今木星蜥蜴と交戦中、市民の皆様は至急避難を開始してください>と、書かれていた。

「・・・・・何処だ、ここは?」

 小竜姫からの依頼で、空間が歪んでいた場所の調査に来たのが数分前。
 調査を開始しようとした矢先、その歪みに引きずり込まれたと思ったんだが・・・・。

「日本だよな?
 たぶん未来の・・・・・」

 俺の知っている日本には、空飛ぶ丸っこい物体が、ミサイル等で周りに迷惑をかける・・・・って事は起こってないし。
 それに、空中に文字なんて浮ばんぞ。
 何より・・・・

「漢字が読めん、木星・・・・何だ?」

 わかり難い漢字使いやがって、平仮名を使え、ひらながを!!
 で、もう一度周りを見渡すと・・・・・・・誰もいない、ひょっとして俺だけか?

「文珠使って元の場所に戻れるとは思うが、たぶん俺がここに来た原因が・・・・空間の歪みができた何かあるんだろう。
 とりあえず、少しこの場に留まっておくか」

 仮に、ここが未来の日本だとして・・・・・・何年先だ?

「ここが何処だとしても、冥に何かお土産を買っておかねば・・・・・・・」

 で、何かないか探すため、歩き始める。




「さて・・・・・・迷った!」

 最初から、自分のいた場所自体がわかってなかったが、僅か数分で、状況が更に悪化してしまった。
 なんつーか、囲まれた・・・・・丸っこい物体に。
 これって迷ったって事になるかな?

「物体じゃなくてロボットか。
 カオス作、なんて事は無いよな・・・・・。
 もしそうなら、泣くぞ!!」

 まあ、冗談はこの位にして・・・・・。

「はあっ!!」

 斬

 身近にいた黄色いロボを斬る。
 それを合図に、周りのロボが俺に襲いかかる。

 シュボボボボボボボッ・・・・・・!!

「ちぃ、サイキック・ソーサー!!
 拡がれっ!!」

 飛んでくる多数のミサイルに対し、サイキック・ソーサーを作り、それを拡大する。
 拡大したそれは、ロボのミサイルを全て防ぐ。

「くぅぅぅぅっ!!」

 ただ、ある程度、衝撃は伝わってくる。

 ヴォン!!

 ミサイルのお返しに、この特大ソーサーをプレゼント!




 皆さんこんにちは、初めての方は初めまして、ホシノ・ルリです。
 火星の後継者達の残党狩りに勤しむ中、アキトさんの捜索を続ける日々。
 ある日、アキトさんとラピスが乗っているユーチャリスを発見。
 ナデシコCをハーリー君に預け電子戦をを仕掛けさせ、私はこっそりユーチャリス侵入。
 アキトさんは、不利と判断したのかポソンジャンプで撤退開始。
 で、その時アキトさんには会えたんですが・・・・・・ハーリー君、ジャンプ中にグラビティ・ブラストは駄目でしょ。
 私も乗っているんですよ。
 ・・・・・結果。

「何でこんな所にいるんでしょう?」

 見渡せば、ナデシコAのブリッチ。
 ・・・・・・ナデシコA?

「で、体も一回り位小さくなってますね。
 もしかして、ランダムジャンプで過去に戻ったんでしょうか?
 詳しく説明して欲しいんですが・・・・・・・・。
 はぁ〜、流石のイネスさんも、ここまでは来れないですね」




「で、あれから1週間が経ちました」

「あれ〜ルリルリ、誰に話してるのかな?」

「なんでもありません」

 ええ、私、少女ですから。

「さて・・・・・ミナトさん、たぶん知り合いがそろそろナデシコに乗り込むと思うので迎えに行ってきます」

 勿論アキトさんの事です。
 私がここにいるなら、アキトさんもここに来るはずです。

「ルリルリの知り合い?
 どんな人?」

「優しい人です」

 私の大切な家族です。
 私は笑顔で答えれたと思います。




 シュッ!!

 目の前のドアが、軽い音と共に開く。
 ドアの向こうには、プロスさんとアキトさん。
 話は終わったみたいですね。

「・・・・アキトさん?」

 ・・・・・・・・・ねえ、あなたは私の知っているアキトさんなんでしょ?

「・・・・・・・ルリちゃん?」

「おや?
 ルリさんとテンカワさんは知り合いでしたか?」

 プロスさん邪魔です。

「ええ、そうなんです」

「ほうほう。
 では、テンカワさんの案内は、ルリさんにお願いしますか」

 その方があなたの身の為ですよ、プロスさん。

「じゃ、行きましょうか」

 プロスさんと別れ、アキトさんと共に格納庫へと向う。
 前回と同じなら、そろそろ襲撃されるはずです。

「アキトさん、何時戻ってきたんですか?」

「・・・・・ついさっきだよ。
 ここに来る前にいた草原、五感も元に戻っていた」

「私は一週間前です。
 ラピスはどうなんですか?」

 私とアキトさんも戻ってきたなら、ラピスも戻ってきてるはず。
 でも、このときのラピスは・・・・・・・・何処かの研究所にいる。

「・・・・・ラピスも戻ってきてるよ。
 リンクは、まだ繋がったままなんだ。
 火星から戻って、アカツキに話をつける」

 ええ、別に娘の1人や2人いても私は気にしません。
 だって、幼妻がココにいますから・・・・浮気は許しませんよ、アキトさん。

 ビクッ!!

「如何したんですか?
 顔色が悪いですよ」

「な、何でもないよ・・・・」

 もしかして、気づかれた?




 で、前回と同じ様にヤマダさ「ダイゴウジ・ガイだ!!」・・・・五月蝿いですよヤマダさん。
 そのヤマダさんが怪我して、代わりにアキトさんがエレベーターで地上に上昇中。
 私は自分の仕事がある為、ブリッチに戻ってきました。
 後ろでは、人語を操る新種のキノコが騒いでますが、邪魔になるので黙っててくれませんか?

「エステバリス1機、地上へ向けて、エレベーターで上昇中」

「一体誰が?」

「モニターに出します」

 アキトさんの顔がブリッチの全員に見えるよう、大きめのサイズでモニターを開く。
 ついでに、アキトさんの勇姿を記録し始めるのも忘れない、無論最高品質で!!

「あーーーっ!!
 てめぇ、それは俺のゲキガンガーだぞ!!」

 アキトさんを、わなわなと手を震わせて見ているのはヤマダさん。
 部外者がこうも簡単に、ブリッチに入ってこれるなんて・・・・プロスさん、安全の面は大丈夫なんですか?

「君、所属と名前は?」

 フクベ提督が低い声でいった。

「テンカワ・アキト、コックです」

 あとでテンカワラーメン作ってくださいね、私だけの為に・・・・。

「おや、彼は・・・・」

「知り合いか?」

 プロスさんとゴートさんが、似たような小さい声で会話をする。

「先程、コックとしてスカウトしたんですよ」

「で、そのコックが何故エステに?」

「さあ、そのへんは私にもなんとも・・・・。
 ルリさんは何か御存知じゃないんですか?」

「ルリルリ?」

「ええ、テンカワさんとは知り合いらしいですし」

「へ〜、彼がね・・・・」

 ミナトさん、アキトさんは渡しませんよ。
 あなたには白鳥さんがいるじゃないですか?

「ヤマダさんが怪我しているので、代わりに出たんじゃないんですか?」

「そうですか」

「ちょっとアンタ!
 何でコックがエステに乗ってんのよ!」

 五月蝿いですよキノコ。

『パイロットがいないって聞いて・・・・・。
 一応IFSを持っていたので、囮くらいなら何とかなるんじゃないんですか?
 これって思った通りに動くんでしょ?』

 そろそろですね。
 え〜っと、耳栓耳栓・・・・。

「ああ〜〜っ!!
 アキトだアキトだ!!
 アキトアキトアキトアキトッ!!」

 キィィィィィィィン!!

 ・・・・・・その音波攻撃、どうにかなりませんか?
 殆どの人が倒れてますよ。
 えっ、私ですか?
 さっき耳栓つけましたよ。

『・・・ああ、そうだよユリカ、久しぶりだな』

「本当にアキトなんだね!!
 やっぱり私の王子様!!
 ユリカがピンチの時に、また助けに来てくれたんだね!!」

 ・・・・・勘違いは駄目ですよ、ユリカさん。
 アキトさんは、私の夫(予定)なんですから。
 もう、あなたの王子様とやらではありません。

『ユリカ・・・・俺は何でお前がそこにいるのかはわからない。
 だが、お前は騒ぐ為にそこにいるのか?』

「えっ・・・・・」

『今は、木星蜥蜴が襲ってきてるんだぞ。
 それなのに、騒いでていいのか?』

 アキトさん、もっと言って下さい。
 どうせなら「俺にはルリという妻がいる」って!!

「・・・・・・うん、そうだねアキト。
 アキトの言う通りだよ」

 ちっ!!
 立ち直りましたか・・・・。

『ルリちゃん、地上にでたら状況を教えてくれ』

「わかりました」

 地上の様子を調べ始める。
 アキトさんを乗せたエステバリスが地上に着く。

『テンカワ・アキト、エステバリス陸戦フレーム、出るぞ!!』

 前回とは違い、ライフルを持ったピンクエステが走りはじめる。
 ・・・・・やっぱり、アキトさんには似合いませんよ、その台詞。
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